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AIR(AI音声IR取材)
AIRセールスファクトブック
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自社開発の月着陸船や探査車で顧客の荷物を月へ輸送し月面での実験支援やデータ通信サービスをミッション単位で提供する
有価証券報告書(2026-03期)からの抜粋。
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(3)重要な収益及び費用の計上基準」をご参照ください。(注3) 当社は2026年3月に日米ランダーを統合した新モデルULTRAランダーを発表いたしました。ランダー統合及びエンジン変更に伴い、米国ミッションはミッション3から5へとナンバリングが変更になりました。(注4) 当該打上時期については本書提出日時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション3は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、本書提出日時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。(注5) 今後ステージゲート審査等により変動し得る数字であるため、全額を受領することが本書提出日時点で確定するものではありません。(注6) 2025/12末時点のTTMレートを使用し円換算。今後の契約内容等により金額が変動する場合があり、当該金額全額の契約締結を確約するものではありません。(注7) 打上時期が2027年から2030年へ変更となったことに伴い、契約内容につきましては、今後修正予定です。 図2:当社が開発するランダー「ULTRA」:左とローバー「TENACIOUS」:右。それぞれの縮尺は異なります。 2.データサービス 当社は将来的にデータサービスをより主要なサービスの1つとして提供することを計画しています。顧客自身がペイロードを準備の上、当社に輸送を委託し、月面や月周回軌道から地球へ試験データをフィードバックする当社のペイロードサービスを活用した直接的なデータ収集に加えて、顧客が当社のペイロードを利用してデータ収集を行い、地球へその結果をデータとして送り返し、解析の上、次なるR&Dへ活用したいというニーズが確認されています。当社ではこれをデータサービスとして定義しており、LEAPに採択されたカナダの民間企業であるNGC Aerospace Ltd(以下、「NGC」という。)に対して、2026年3月期第1四半期に売上を計上いたしました。
① 足許で需要が顕在化すると見込まれる、ミッションを通じたデータ取得サービス 当面の間(足許から2027年頃まで)は、ミッションごとに、当社自らが開発・購入するデータ計測機器やカメラ機器等(インターナル・ペイロード)を輸送し、主に月のデータを取得し、時には顧客の特定のニーズに合わせて取得するデータも都度アレンジしつつ、取得したデータを顧客に対して提供する予定です。またデータ提供だけではなく、(1)データ取得前の取得に関する技術コンサルテーションや運用計画、(2)取得後にデータを地球にフィードバックするための運用(電力・通信の運用)等もサービスの一環として提供することを目指しており、当社が本書提出日時点で想定している主なデータは以下のとおりです。 マーケティングデータ: 宇宙空間・月面風景・月から見た地球に関する画像・映像等 サイエンスデータ:資源分布、土壌、気温、放射線等の環境情報等 R&Dデータ:特定顧客・特定産業の将来のR&Dに必要なデータ(例:建築業界や自動車業界の研究開発の検討に資する地形・地質・堆砂圧データ等)
② 将来的に顕在化することが見込まれる大規模データベースの利用サービス 将来的(2028年以降を想定)には、当社の高頻度なミッションを通じて、当社のインターナル・ペイロードから取得・蓄積した情報に、地球上で入手可能な既存のデータも加え、加工、解析、統合することで、顧客にとって高付加価値な「大規模な月のデータベース」をクラウド上に構築し、顧客が自由にアクセスし、定額料金を課金の上、利用して頂く、SaaS(Software as a Service - サービスとしてのソフトウェア)型・サブスクリプションモデルのビジネスの展開を目指しています。地球上で、月面活動や試験等を簡易的にシミュレーションすることが可能となれば、より多くの企業が、より少ない負担で、月面事業への参画を検討することが可能となります。また、顧客はデータにアクセスするだけで、デジタル上でビジネスにおける潜在的なニーズを把握することが可能となり、これにより能動的な新事業開発の促進が期待され、将来の月面社会の創出へ大きく寄与することが想定されます。 入金と売上の計上方法につきましては、
①ミッションを通じたデータ取得サービスはペイロードサービス同様、ロケット打上げの1~3年前の本契約時から打上げまでの間に、その全額が一括若しくは複数回に分割されて入金され、本契約以降月へ到着しミッションを完了させるまでの期間にわたり、履行義務の進捗度に応じて売上が計上される想定であり、
②大規模データベースの利用サービスは、サブスクリプションモデルによる月額課金及び月次での売上計上を想定しております。
③ 新たに着目される安全保障等のニーズに応えるデータ取得サービス 近年、米国が主導するアルテミス計画をはじめ、月面インフラ構築に向けた取り組みが国際的に本格化しております。2026年3月にNASAが発表した「IGNITION」では、今後10年程度で、月面に恒常的な拠点を構築することが明確に示されております。それに伴い、インフラ設備を守る観点から安全保障上のニーズが増加しており、2026年4月には、米国宇宙軍が「Cislunar Coordination Office」の新設を発表しました。安全保障の観点から、広範囲な月面観測、宇宙状況把握(Space Situation Awareness)等、月周回衛星等のアセットを活用したサービスの潜在的な需要が急速に高まっています。 こうした環境下において、当社は、過去2度の月面着陸ミッションを通じて実証した「月周回軌道への輸送・投入および同軌道上での運用能力」を活用し、月周回衛星等の自社アセットを今後積極的に月周回軌道へ展開する方針です。当社は2030年までに少なくとも5機の自社月周回衛星を投入することを計画しております。 また、月面インフラの増加に伴う通信・測位のニーズを踏まえ、当社は、月面および月周回で活動する顧客に対して、当該月周回衛星を活用した通信・測位サービス「ルナ・コネクトサービス」の立ち上げを検討開始することを決定いたしました。ルナ・コネクトサービス事業を構築する上では、大容量の通信・データ等を月から安定的に受信するための、地球側の地上局の整備が重要な鍵となりますが、地上局の運用および利用について、ispaceは日本国内における主要な地上局提供事業者であるKDDI株式会社(以下「KDDI」という。)と、共同検討を進めるべく基本合意書を締結しています。本合意に基づき、KDDIは地上局の機能や、月面における通信サービスの在り方等についてispaceに必要な技術的・事業的情報を提供し、両社は共に将来計画の具体化を進める予定です。KDDIは2024年11月に、「宇宙戦略基金」の技術開発テーマである「月-地球間通信システム開発・実証(FS)」の委託先に選定されており、同システムにおける地上局及び地上局ネットワークの基本設計と、月面モバイル通信環境構築の実現可能性評価を実施しており、今後、ルナ・コネクトサービスを共同で提供する上で両社の具体的な役割等について協議を進めて行く予定です。 当社は2026年3月ミッション2.5として、最速2027年にも、米Argo Space Corp.が提供する宇宙輸送サービスを利用して当社初の衛星1基を月周回軌道へ投入することを計画しております。 図3:データビジネスの成長イメージ <当社グループが注力する月面輸送サービスの分類について> 現在の月面物資輸送市場は、主にランダーで運搬されるペイロードのサイズに応じて、小型ランダー(500kg以下のペイロード)、大型ランダー(500kg以上のペイロード)の二分類に分かれると考えております。ペイロードの大きさが拡大するに伴ってランダーのサイズも大型化され、一般的に大型ランダーは有人向けのものが中心となります。 当社グループは、ランダーとローバーの小型軽量化による開発費の低コスト化の優位性を活かし、年複数回の高頻度なミッションを実現することを見据え、小型ランダーへの戦略的集中を行っております。当小型ランダーには、独自の顧客市場の存在、及び技術的観点の差異から、大型ランダーとの間に明確な区分けが存在し、それぞれの分類で活動するプレーヤーも区別されていると考えられます。 顧客の観点では、特に足許の市場草創期においては、民間企業や研究機関等からの比較的小型のペイロードを月面に輸送したいというニーズが存在しています。例えば、ペイロードを月面に輸送するに当たっては、顧客のペイロードをランダー及びローバーに搭載するための技術的なアドバイスと調整等の事前のアレンジメントが多数発生いたしますが、同様の顧客が複数、1機のランダーに相乗りをするケースが通常です。小型のペイロードの顧客の観点からは、大型ランダーの中で多数のペイロードの1つとして格納されるケースに比べ、小型ランダーの中で主要なペイロードの1つとして格納されるケースの方が、より自身のニーズに沿ってカスタマイズされたミッション設計(着陸地点・ミッション期間・ペイロードの環境条件等)を得られるメリットを享受できると考えております。また大型のペイロードによるミッションと比べて、より低コストかつ高頻度なミッションを実現できるため、上記のミッション設計の選択肢が多いというメリットもあります。 また、技術的観点からは、一般的に、無人が主流の小型ランダーと有人が主流の大型ランダーとでは、開発に求められる安全性要件の高さも異なれば、サイズ・重量等も異なるため、基本的にそれぞれの開発要素が全く異なるものと考えられます。特に当社グループの場合は民生品(Commercially available Off-The-Shelf、(以下、「COTS品」という。))を活用して低コスト化も実施する開発コンセプトでのエンジニアリングを追求しておりますが、これは大手プレーヤーによる大型ランダーの開発原則とは必ずしも一致しないと考えられます。従って、大型ランダーを製造するプレーヤーが小型ランダーに参入する場合には、低コスト・軽量化を実現するための技術的障壁が一定程度存在すると考えられます。 なお、当社は将来的にランダーのサイズアップを予定しており、輸送可能なペイロード容量を、ミッション1及びミッション2での最大30kgから、ミッション3以降最大200kg程度まで増大させる開発に現在着手しており、以降も段階的に500kg程度までを目指して増大させることを目指していますが、小型ランダーへの戦略的集中に変わりはありません。<当社グループの開発及びミッション推進体制について> 当社グループでは、天体の表面に着陸し、静止することができるランダー)及び地球外の天体の表面を移動し、観測するために使われるローバーを開発しております。なお、当社のランダー及びローバーにつきましては有人利用を想定せず、無人のロボティックスとして開発しております。 ペイロード及びローバーは、ランダーの内部に格納され、更にそのランダーは打上ロケットの内部に格納され、打上ロケットによって宇宙空間における一定ポイントまで輸送されます。ランダーはロケットから分離された後、一定期間をかけて月に向けて自力で宇宙空間を推進し、月の周回軌道へと入り、月面に着陸をします。着陸後、ローバーはランダーから分離され、月面を自走しながら探査活動を行います。 ランダー及びローバーの開発、ランダー又はローバーへのペイロードの搭載、打上ロケットから切り離された後の月までの航行と着陸、月面の探査活動はすべて当社グループが行う活動です(ランダー及びローバーはすべて、当社グループのミッション・コントロール・センターから、当社グループオペレーターにより遠隔操作されます)。一方で当社グループは、打上ロケットに関しては自身で開発等は行わず、既に市場でサービス提供を行っている打上プロバイダーと契約の上、打上サービスを購買しております。 当社グループは2016年以降、ランダーの本格的な自社開発に着手するとともに、経験豊富なエンジニアを順次採用しており、2026年3月31日時点では約200名のランダー開発エンジニア及びオペレーション専門のエンジニアが在籍し、開発プロジェクトのリーダー層には、衛星開発等で豊富な知見と経験を有する人材を確保しております。多数の外国籍のエンジニアが在籍していることに加え、宇宙/非宇宙のバックグラウンドを持つエンジニア、ハードウェア/ソフトウェアの専門家等、幅広いエンジニアリング人材で構成されていることが1つの特徴です。これまでの宇宙開発ノウハウを最大限活用する一方で、自動車・機械産業等で培われた民間企業ならではの柔軟・迅速な開発プロセスを目指しています。 また、ソフトウェア技術の活用も民間企業として宇宙開発へ参入する上での重要な鍵となります。高い信頼性が求められる宇宙開発においては、これまで確実な信頼性評価が可能なハードウェア技術による開発が優先されてきました。一例としては、ロケットの推進力を向上させるためにはより大型のエンジンを多額のコストを投じて開発していくという考え方が挙げられます。一方、近年のソフトウェアによる制御技術の著しい進化により、民間企業でのソフトウェアを駆使した高度な開発が可能となり、上記のケースであれば、小型のエンジン複数機をソフトウェアで制御することにより、同程度の推進力を維持しつつも大幅なコスト削減が可能となります。このように、今後宇宙開発分野においてソフトウェア技術との融合によりハードウェアの小型軽量化を進めることで、大きなコスト削減が可能になると考えており、当社においても多くのソフトウェアエンジニアを採用し開発に従事しております。 なお、当社グループでは、信頼性を維持しながらコストと開発期間を短縮するべく、システム・インテグレータとしての開発スタンスを基本としております。すなわち、当社ではシステム要件を整理の上でシステム設計をしますが、部品については既に宇宙で実績のあるCOTS品を中心に調達をしており、内製化する部品を最小限としています。その上で、調達した部材を組立て、システム・インテグレートし、システム環境試験を行い、完成したことを検証することとしています。 <ランダー・ローバーのテクノロジー及びペイロード>1.ローバーについて 当社は2010年の創業以来、一貫してローバー開発に取り組んでおり、その技術は当社の取締役兼テクノロジー・アドバイザーであった吉田和哉氏が教授を務める東北大学大学院工学研究科において研究開発されたロボティクス・ローバー技術がベースとなっております。当社は米国のGoogle社がスポンサーとなりXPRIZE財団が運営する世界初の月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に参戦しておりましたが、そこで使用するローバーのプロトタイプを2011年8月に発表し、2015年1月にはローバーのエンジニアリングモデル(注1)が宇宙空間でも機能する性能を持つことが評価され、Google Lunar XPRIZEの中間賞を受賞し50万米ドルの賞金を獲得しました。その後もフライトモデル(注2)の製造まで当社は完了させ、相乗り先である他社のランダーの打上げを待つ状態に有りましたが、月面探査レースは残念ながら2018年3月に勝者がいないまま終了となりました。当社のローバーは月面での実証を行うことができなかったものの、フライトモデルの製造まで完了させたことが一定の評価を受け、本ローバーは2019年に米ワシントンD.C.のスミソニアン航空宇宙博物館へ寄贈され、展示されております。 当社がGoogle Lunar XPRIZEを通じて開発したローバーは、総重量約4.0kgであり、当社が認識する限り、世界でも最小・最軽量の四輪ローバーです。月面の不整地を走破できる4輪駆動、360度の視野を持つカメラで静止画と動画の撮影等、宇宙空間で月面探査ミッションを達成できる能力を維持しつつ、可能な限りCOTS品を活用し、小型軽量化とコスト削減を実現しました。 (注1)基本設計に基づき製作し、機能・性能・環境試験に供することで設計の妥当性を確認し、次の詳細設計段階に移行するための設計を固めるためのデータを取得するためのモデル(注2)実際に宇宙に打ち上げる本番モデル2.ランダーについて 当社は2016年よりランダーの自社開発を開始し、2017年以降実施している複数回の資金調達を原資として開発作業を進捗させております。ミッション1及びミッション2で利用したRESILIENCEランダーのサイズは、乾燥重量:約340kg(燃料含まず)、ミッション3以降で利用予定のULTRAランダーのサイズは乾燥重量:約1,000kg(燃料含まず)となっております。 ランダー開発と月面着陸の歴史は、1959年にソビエト連邦共和国によって開発され月面着陸を行った無人探査機のルナ2号から始まり(以降、1976年のルナ24号までに複数回の着陸を実現)、その後1961年から1972年にかけてNASAが実施したアポロ計画、2013年と2019年にそれぞれ月面着陸を果たした中国の嫦娥3号・4号等、過去にも様々な開発事例が存在しており、ランダー開発技術は原理的に既に確立されたものであります。特にアポロ計画で開発されたランダーは合計6回の有人月面着陸を成功させましたが、これを契機に、ランダーの様な大規模システムを高い品質を保ちながら確実に効率よく開発するための手法として、「段階的プロジェクト計画」(Phased Project Planning:PPP)がNASAによって生み出されました。以降、この手法をベースとして多数の民間企業による人工衛星の開発が行われており、JAXAもまた「段階的プロジェクト計画法におけるシステムエンジニアリング活動」として同様の手法を提唱しています。 図4:システムエンジニアリング活動に準拠した開発の工程(JAXA発行「ライフサイクルにおけるプロセスのアウトプット/アクティビティの例」を元に当社作成) 技術審査MDRMissionDefinitionReviewSRRSystem Requirement ReviewSDRSystemDefinitionReviewPDRPreliminary DesignReviewCDRCriticalDesignReviewPSRPre-Shipment ReviewLRRLaunch Readiness Review目的ミッションの意義・目的・成功要件・コスト等、ミッション定義の妥当性を確認する審査会ビジネス要件とシステム要件の整合性を確認の上、システム設計開始を承認する審査会 システム仕様、及びそれに対する検証計画の妥当性、基本設計フェーズに向けた技術・体制・計画等の一連の準備が完了されていることを確認する審査会仕様値に対する設計結果、設計検証計画の実現性を確認する審査会製造と試験の詳細設計と検証計画が適正かを、これまでに実施した試作評価、熱構造特性の評価、電気機械設計等の評価を活用して確認する審査会試験結果の確認及び、打上場への輸送承認を行う審査会 ロケットへのインテグレーション作業終了の確認及び、打上げと初期運用への移行承認を行う審査会 本手法の概要は、開発全体を複数のフェーズに区分し、各フェーズで行うべき作業内容を段階的に定義しながら、それぞれのフェーズにおける結果を審査により評価し、次フェーズへの移行可否を判断しながらフェーズを進めていくものであり、これにより可能な限りの不具合・エラー等を事前に検知し、ミッションまでに確かな開発品質へと高めていく手法です。当社のランダー開発もまた、機能面において人工衛星と近似する部分を多く有しているため、基本的には既存の人工衛星開発のプロセスである「段階的プロジェクト計画法におけるシステムエンジニアリング活動」を踏襲して進められています(詳細な当社の開発状況については、後記「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照下さい)。 また上記「システムエンジニアリング活動に準拠した開発の工程」は一般的な人工衛星開発のプロセスを示したものですが、これを基礎としつつ、民間企業等の人工衛星の開発現場においては、そのプロジェクトの複雑性や新規性に拠って、必要とされる審査プロセスを柔軟にアレンジされるケースも一般的です。例えば、新規開発ではない量産型の人工衛星の製造等の場合、既存設計は過去の物を踏襲し、プロジェクト開始後即座にPDRを実施の上、フェーズCへ移行するケースも存在します。当社の場合も、ミッション2の開発においては基本的にミッション1と類似する設計であったことから、ミッション1よりも比較的短期のプロセスでの開発となりました。 3.外部の開発パートナーの積極的な活用について 当社は経験豊富なエンジニア陣による「段階的プロジェクト計画法におけるシステムエンジニアリング活動」に万全を期すことで、確かな開発品質を実現させていく計画ですが、技術実証ミッションを遂行する上では外部パートナーの積極的な活用にも取り組んでおります。中でもランダー固有の開発点として、以下の二点については外部パートナーの協力を積極的に活用しております。 ・微小重力下で月面着陸姿勢を制御可能な大型推進システムの開発・月面着陸を精度高く行うための着陸制御システムの開発 推進システムについては、宇宙空間における推進システムの開発における長年の実績を有する、欧州大手の航空宇宙企業であるエアバスから分離独立したAriane Group社から、推進系システムの設計協力(レビュー等)を得つつ、基幹部品であるスラスター・バルブ・配管等を調達し、推進系システムの組立も同グループの工場を賃借し行う等、緊密な協力関係を構築しております。ミッション5については組立・製造・試験は米国子会社で行い、NASAによる月面への輸送サービス委託するプログラムであるCLPSへ採択されサービス提供を実行することから、CLPSの要求事項であるDomestic Source Requirements(US内製品の使用)の条件を満たす必要があり、比較的多くの部材調達を米国企業から実施する見込みです。 着陸制御システムの開発については、1960年代から70年代にかけてのアポロ計画でランダーの同システムの開発を担当した米国のドレイパー研究所(本社:米国マサチューセッツ州)に委託をしております。同社との契約関係により、当社は2028年6月末までの期間、地球以外の惑星に500kg以下のペイロードを着陸させる能力を持つランダーへの利用に関して、同社が開発する着陸制御システムを独占的に使用する権利を保有しています。 また、前述のとおり、当社グループは、打上ロケットの自社開発は行わず、既に市場でサービス提供を行っている打上プロバイダーと契約の上、打上サービスを購買してまいりますが、本書提出日時点でミッション1からミッション2までについて、SpaceX社との間で打上契約を締結しております。同社のロケットであるファルコン9は、累計で600回超の打上げを行い、過去の打上の成功確率としても約99%と極めて信頼性の高い実績を持つパートナーです。なお、今後のミッションにおいては、JAXAと三菱重工業にて開発しているH3ロケットを含む他の打上プロバイダーの活用も検討しております。これらの外部パートナーの協力を積極的に活用することで、当社はより着実なミッションの成功を目指してまいります。 <開発・営業におけるグローバルネットワーク>…
財務は有価証券報告書、株価は市場の公開情報。 数値の正確性は保証しません。 水色のセルは、次の基準を満たすときです。成長率20%以上/総利益率70%以上/販管費率10%以下/営利率20%以上/Rule of 40が40%以上/セールス効率150%以上/PSRがRule of 40×7以下/PGPRがRule of 40×10以下/PERが成長率×100以下/PBRが営利率×10以下/ネットキャッシュが時価総額の50%以上/EV/EBITDAが5倍以下/自己資本比率80%以上/ROE20%以上/ROA10%以上。