AIRコラム/2026-08-06
非同期IR取材レポートの社内共有|メモ止まりにせず意思決定に残す型
機関投資家・運用チーム向けに、AIRの非同期取材レポートを社内共有する型を解説。ディープ/スタンダードの共有範囲、公開情報前提の扱い、メモ止まりを防ぐ実務手順を整理します。
IR機関投資家リサーチ
レポートがチャットに埋もれると、依頼コストが回収できない
非同期のAIR(AI Analyst IR)取材では、企業回答が書き起こしデータとして手元に残ります。ここで終わりにすると、依頼した本人の個人メモで終わり、チームのカバレッジ資産になりません。
一方で、共有範囲を誤るとアルファ保護の前提が崩れます。ディープ取材は依頼主への独占提供、スタンダード取材は企業側が他の投資家への共有可否を選ぶ——この違いを社内ルールに先に落とします。
共有前に確認する3点
- 依頼タイプ: ディープなら原則チーム内の必要最小限。ディープ成果物およびスタンダードで企業が非公開を選んだデータは依頼主のみに提供され、AIR側で第三者への二次利用・転売は行わない建付けです
- 公開情報前提: 質問・回答は公開情報の範囲での対話が前提です。未公開の重要事実の取得を目的としたものではありません。社内メモでも「未公表確度」を足して書かない
- 投資判断との切り分け: 本サービスは投資助言ではありません。共有文には「一次情報の整理」「開示との突合メモ」と明記し、売買結論を同居させない
社内共有の型(短く残す)
チャット全文貼り付けより、次の4行が再利用されます。
- 銘柄と依頼タイプ: ディープ/スタンダード
- 関心仮説: 依頼時の関心一言を一文で残す
- 回収できた論点/できなかった論点: 関心仮説ベースで箇条書き(ディープなら優先質問も添える)
- 次アクション: 追加開示待ち、フォローアップ、見送り、カバレッジ継続など
書き起こし全文は添付または保管場所リンクにし、本文は要約だけにします。チーム内の「読まない共有」を減らせます。
運用ルールの例
- ディープ成果物の転送先を、担当PM/アナリストに限定する
- スタンダードで企業が共有可とした内容でも、社外アドバイザーへ安易に転送しない(社内ルールで別途定義)
- 同じ銘柄の再依頼前に、過去レポートの「できなかった論点」を必ず見る
- カバレッジギャップ診断の結果と突き合わせ、取りこぼし銘柄の依頼順を更新する
無料アカウントとカバレッジギャップ診断の入口は投資家向けご案内にあります。
まとめ
レポート共有は「全文転送」ではなく、仮説・回収点・次アクションの4行が本体です。ディープ/スタンダードの共有範囲と公開情報前提を守れば、依頼コストがチームのリサーチ資産に変わります。
